コトナカレ主義

全部間違ってるかも知れません。

女性は2人以上産む事が大切の件

大阪のとある中学校の全校集会で、校長が「女性は2人以上産む事が大切。キャリアを積む以上の価値がある。」と発言して問題になった。
 

校長が言いたい事も分からなくは無いが、思考が凝り固まっていて、ここ十数年の世論のアップデートについて行けていない印象だ。いまの時代、この手の話をする時に、女性に何かを求めてはいけないのだ。いや、求めるのは別に良いんだが、言い方を少しでも間違うと、間違えた瞬間に袋叩きに遭うのだ。もう、何年も前からそういうシステムになっているので、いい加減学べよ、と思う。


じゃあ、なんて言えば良かったの?って話だが、非常に簡単で、「男性は2人以上孕ませる事が大切。」と言うべきであった。産む前に先ず孕ませないと話が始まらないし、2人以上孕ませろと言って貰った方が、俄然やる気が出るのである。しかも何も間違った事は言っていない!との開き直りも可能。あとは男性の子育て参加の重要性を唱えれば完璧なスピーチであった。
 
2時間後。。。

「中絶がどれだけ多いか知ってるのか!」ってカメラの前でブチキレてる校長を見た。2人以上孕ませろって言っときながら、何言ってんだコイツ、と思ったが、よく考えたら校長はそんな事は言ってなかった。私はここで自分の過ちに気付いた。校長は、「2人以上産む為には、2人孕ませるだけではダメなのだよ」と、私のようなくだらない主張をする人間に反論してきたのだ。全てが完璧に、大衆には気付かれないように仕込まれた、校長から私へのメッセージだった。
 
校長は中絶の数に詳しく、非常に勉強熱心なので、2人以上産むに当たり、平均で大体何人以上孕ませないとダメなのか、既に認識している可能性が高い。
そう。校長は全てを知った上で、世論を意識し、いきなり「男は3.5人孕ませろ」とか言っても良かったのだ。でもそれじゃ意味わかんないし、相手チューボーだし、説明がメンドイので、2人以上産め、という馬鹿にも分かりやすい話にする事を選んだのである。校長、恐るべし。年上の人間を侮ってはいけないと言う教訓であった。